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自分が納得するように選択していけば、やりがいのある仕事と、生きがいのある歩む道が続いていくのだと信じています。

十勝ばんえいクリニック 獣医師

出身大学:
帯広畜産大学
卒業年次:
平成16年(2004年)
現在の所属:
十勝ばんえいクリニック 獣医師

卒業後現在までの略歴

H16年4月
農林水産省 動物検疫所 門司支所福岡空港出張所
H20年10月
家畜改良センター十勝牧場 業務第一課 繁殖技術係
H21年4月
同牧場 繁殖技術係長
H23年9月
同牧場 衛生課 生産衛生係長
H29年4月
家畜改良センター 専門役
H30年2月
農林水産省 退職
H30年4月
十勝ばんえいクリニック就職

現在の職場に入るまでの経緯を教えてください。

前職で思いがけず牛・馬・羊の臨床に携わることになり、それまで全く関わる機会がなかった馬の診療は特に労力と神経を使いました。先輩も上司も不在の中、駆け出しの自分がお世話になった輓馬の開業獣医師の先生や軽種馬の獣医師の方々が、自分を臨床家として育ててくれたと思っています。
国家公務員でしたが、転勤は避けたかったこと、臨床に携わるうち、公務員という限られた枠での仕事に限界を感じていたこと、そして輓馬という特殊な動物相手に地域に根差した仕事がしたいと感じ始めたことが転職の理由です。

仕事の内容を教えてください。

ばんえい競馬帯広競馬場内に入厩している競走馬の一般診療やワクチン接種が主な業務です。

どのような点に仕事のやりがいを感じますか?

いつの間にか自分には性が合う、と感じた輓馬相手に仕事ができること、同業者と専門的な話ができること、そして自分の役割を果たせたときは、やりがいを感じます。

仕事と育児の両立において、印象に残っているエピソードを教えてください。

大学卒業後、すぐに妊娠出産子育てという人生の一大イベントを迎えました。同級生たちが獣医師として、それぞれの分野でどんどん活躍するようになっている時期だったので、自分だけ取り残された気持ちになり、先が見えない思いでした。幸い、農林水産省が復職に便宜を図ってくれたことで、子持ちの新人は社会復帰が可能となりました。自分の人生を左右した人事には、今でも感謝しています。

これから獣医師を目指す学生さんや、現在活躍中の女性獣医師のみなさんに伝えたいメッセージをお願いします!

自分がおかれている環境に不満や不安があることは、多かれ少なかれ社会人皆が経験することなのでしょう。そして、自分の意向とは裏腹に身動きがとりづらい子育て中は、どんなに精一杯自分がやれることをやったとしても、不本意なセリフを吐かれる経験がある人は多く、仕事と家庭の両立が楽だ、なんて思う人もいないのではないかと思います。
だから、これまで頑張ってきた自分と、女性としておかれている現状の自分の両方を活かしてあげるためには、今の自分に見合った仕事ができればいいと、他人からの評価ではなく、自分が納得するように選択していけば、やりがいのある仕事と、生きがいのある歩む道が続いていくのだと信じています。幸い、この業界には活躍する女性が増えつつあり、励みになります。