認められたときだと思っています。
茨城県畜産センター
養豚研究所飼養技術研究室
- 出身大学:
- 酪農学園大学獣医学研究科
- 卒業年次:
- 昭和61年(1986年)
- 現在の所属:
- 茨城県畜産センター養豚研究所飼養技術研究室
卒業後現在までの略歴
- 昭和62年
-
茨城県入庁
茨城県養豚試験場(現 茨城県畜産センター養豚研究所)
- 平成元年
- 茨城県県南家畜保健衛生所
- 平成3年
- 茨城県県北家畜保健衛生所
- 平成5年
- 茨城県県南家畜保健衛生所
- 平成12年
- 茨城県畜産センター養豚研究所
- 平成17年
- 茨城県県北家畜保健衛生所
- 平成20年
- 茨城県畜産センター 養鶏研究室
- 平成22年
- 茨城県鹿行家畜保健衛生所
- 平成25年
- 茨城県県西家畜保健衛生所
- 平成27年
- 茨城県畜産センター養豚研究所
現在の職場に決めた理由を教えていただけますか?
私が学生だった1980年代は、空前の女子大生ブームでした。でも、私の中で女子大に行くという選択肢は全く無くて、常々資格が取れる大学に行って仕事をしたいと思っていました。ちょうどその頃、増井光子先生が紹介されている雑誌の記事を読み、犬が好きだったということもあって「これだ!」と思い獣医学部を受験しました。
私が公務員獣医師になった昭和62年は、男女雇用機会均等法が施行された翌年だったのですが、募集・採用・配置・昇進は努力目標で、まだまだ女性獣医師は狭き門の時代でした。そんな時代の中、公務員は男女差の無い募集があり、そして、何より獣医師として仕事ができるということに大きな魅力を感じて茨城県職員採用試験を受けました。
現在のお仕事内容を教えてください。
茨城県に獣医職として採用され、家畜保健衛生所や畜産センター、養豚研究所で勤務をしてきました。
家畜保健衛生所では、家畜伝染病の予防・まん延防止対策が主な業務です。平成17年の茨城県での高病原性鳥インフルエンザの発生以降は、万一の発生に備え、毎年実施する防疫演習を計画し、防疫作業マニュアルの作成を行ってきました。
また、現在勤務している養豚研究所では、研究所で飼養している豚の衛生管理、伝染病の防疫対策の仕事をしています。
今のお仕事のやりがいはどんなところでしょうか?
公務員獣医師は、家畜伝染病予防法や獣医療法、獣医師法等の法律に則って仕事を進めます。常に平常心を保ちながら、冷静な判断で粛々と仕事をしなければなりません。そのため事務的に仕事をしている感がありますが、決してそうではなく、私たち公務員獣医師は、常に畜産農家さんの方を向いて仕事をしています。畜産農家さんと信頼関係を持つことが出来た時が私たちの仕事が認められたときだと思っています。公務員獣医師の仕事は、家畜伝染病の予防・まん延防止対策、人獣共通感染症対策、食の安全確保など、人が生きていく上で最も重要な「食」に関する仕事を担っています。そして、9,000名の公務員獣医師が1億2,695万8千人の日本人の食の安全を守っています。その重大な責任のもと働いていることに、自信と誇りを持って働いております。
仕事と家庭の両立で苦労されたエピソードなどありましたら教えていただけますか?
私が第一子を出産した平成4年は、まだ子育て中の女性獣医師は数名しかいませんでした。私が育児休業を取得する際に、ある上司が私に、「育児休業を胸を張って取得していいのですよ。あなたが育児休業をとり職場復帰後、子育てと仕事を両立する姿を見せることが、後に続く女性獣医師のためになるのです。」と言ってくれました。その上司にかけていただいたその言葉が大変ありがたく、今でもとても感謝しています。そして、「後輩女性獣医師のためにも」というようなおこがましい気持ちはありませんでしたが、その上司の言葉を裏切らないように仕事に向きあってきました。