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大学は人の流れが流動的で多くの人と出会えますし、最先端の研究に触れることができます。

北海道大学大学院獣医学研究科 生化学教室 講師

出身大学:
北海道大学 獣医学部
卒業年次:
平成16年(2004年)
現在の所属:
北海道大学大学院獣医学研究科 生化学教室

卒業後現在までの略歴

平成16年4月
北海道大学 大学院獣医学研究科 博士課程進学
平成20年3月
同 博士課程修了
平成20年4月
日本学術振興会 特別研究員
平成20年6月
北海道大学 大学院獣医学研究科 生化学教室 助教
平成27年9月
同 講師

現在の仕事・職場を選んだ理由を教えていただけますか?

基礎研究の分野で研究をしたいと思いました。すぐに社会の役に立つ応用研究や開発研究に比べ、科学の裾野を広げるような基礎研究はどんな場所でも出来るものではありませんので、「大学」という場所を選びました。

現在のお仕事内容を教えていただけますか?

教員と研究者という2つの顔を持っています。教員としては講義や実習を通して獣医師や研究者を育成すること、研究者としては未知の現象を解明し、成果を少しでも社会に還元することが仕事になります。

仕事のやりがいを教えてください。

大学は人の流れが流動的で多くの人と出会えますし、最先端の研究に触れることができます。学生さんが学び成長する姿を見るのは何より嬉しいですし、研究は自分の興味や知的好奇心に従って進めるものなので、楽しくて時間を忘れてしまいます。

どのようにして、仕事と家庭の両立という壁を乗り越えられたのでしょうか?

長女(5歳)を出産した後は、初めての育児に追われて研究が全く進まず、辞めることも考えました。そんな時、女性の先輩に「今は前に進めなくても良い、いずれ進める時期がくる」というメッセージをもらいました。辞めることさえしなければ続いていくということに気づき、10年後の自分を想像しながら頑張りました。
次女(1歳)の誕生後は、長女の時ほどの苦労はなく、何事も経験が大事なのだと実感しました。子育てしながら活躍されている女性の先輩方の講演などにはなるべく足を運び、情報を集めています。子育てを通して身につけたスキルが仕事に役立つことも多々ありますので、なかなか侮れないなと思います。

これから獣医師を目指す学生さんや、現在活躍中の女性獣医師のみなさんに伝えたいメッセージをお願いします!

ワーク・ライフ・バランスを考える時に、10年、20年という長いスパンも意識するように心がけています。子供が幼い時期は、仕事にかけられる時間が減ってしまいますが、子供はどんどん成長します。渦中にいるときにはわからないけれど、子育てで一杯になる時期は長い人生の中の本当に一時のことなので、子育ても存分に楽しもうと思っています。子供が大きくなって遊んでくれなくなったら、研究に熱中しようかな…なんて考えています。
同じく大学で研究をしている夫は、私と全く同等に家事と育児をしています。共働きなら当然のことですが、社会や男性側がそれを受け入れてくれる時代になったのだと感じます。プライベートも仕事も諦めずに、安心して前に進んでください。応援しています。