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自分の技術や経験を活かして社会のためになることを考え続ける、これが「公務員獣医師として働くこと」の醍醐味だと感じています。あなたも味わってみませんか?

福岡県保健医療介護部 食の安全総合調整監兼生活衛生課長

出身大学:
鳥取大学
卒業年次:
昭和56年
現在の所属:
福岡県保健医療介護部

卒業後現在までの略歴を教えてください。

福岡県職員として、これまで37年間勤務してきました。
この間、担当者・係長として、食品衛生、食肉検査、動物愛護管理、環境保全、廃棄物処理を担当し、課長に就任してからは、さらに、生物多様性、自然公園、環境アセスメント、公害調停等を所管しました。
課長に就任してから急に担当分野が広がり大変ではありましたが、勉強になりました。

地方公務員獣医師に決めた動機を教えていただけますか?

地方公務員獣医師を選んだ理由は、ⅰ地域社会のための仕事ができる、ⅱ 就職当時には、女性が最も働きやすい職場の一つだった、に尽きます。

現在の仕事内容を教えてください。

現在の担当業務は、食の安全総合調整監として、食の安全安心に関する県庁内関係課の総合調整を行うとともに、生活衛生課長として食品衛生、食肉衛生、動物愛護管理、生活衛生等業務の総括を担っています。
主な仕事は、施策立案、危機管理、議会対応、関係者調整です。

仕事のやりがいを教えてください。

ⅰ 施策立案
若い頃は、自分の専門知識・技術等を向上させることを第一に考えていましたが、現在は、業務の分野にかかわらず、地域社会で今起こっている、または将来起こりそうな問題に対し、課題・解決策を考えて施策を立案し、チームとして実現させることの楽しさを実感しています。また、その結果、成果が見えた時、特に掲げた数値目標等をクリアできたときなどは、みんなで喜びを分かち合います。
本庁の係長時代3年間に、「犬と猫の致死処分数の削減」を掲げ、多くの関係者に助けていただきながら、様々な制度改正、事業等に取組みました。
成果が出て目標を達成できたときには、すでに異動して他の業務を担当していましたが、大変嬉しかったです。
ⅱ 危機管理
食中毒、感染症、災害等の危機発生時には、速やかに、チーム全員が想像力・調整力・行動力を駆使して対応します。休日が取れないこともあります。
しかし、被害拡大防止、終息等ができたときには、公務員ならではの達成感を感じることができます。うまくいって当たり前の仕事なので、外部から褒めてもらえることは少ない業務ですが、最もやりがいを感じます。

仕事と家庭の両立で苦労されたエピソードなどありましたら教えていただけますか?

子育てには、夫の両親、友人など最大限に人の力を借りました。研修のため、幼い息子二人を置いて1か月間家を不在にしたこともありますし、休日に職場に残務整理に出向くときには、連れて行くこともありました。
子供に対しては手厚く愛情をかけたとは言えませんが、一番身近な大人として、仕事をすることの責任と面白さを伝えることはできたと思います。

これから獣医師を目指す学生さんや、現在活躍中の女性獣医師のみなさんに伝えたいメッセージをお願いします!

公務員は待遇面では恵まれていると思いますが、それでも、長く仕事を続ける中、いつも全力投球できるわけではなく、最低限の責任を果たすのが精一杯な時期、ストレスを感じる時期、重い責任を背負う時期、等いろんな状況が巡ってきます。どんな時も、焦り過ぎず、甘え過ぎず、考え過ぎず、状況なりに目の前の仕事に向き合い、自分の技術や経験を活かして社会のためになることを考え続ける、これが「公務員獣医師として働くこと」の醍醐味だと感じています。あなたも味わってみませんか?